人を知る

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営業 D.O (2024年11月)

自らの工夫で仕事を獲得する。
営業の醍醐味。

ひとつの案件と長く向き合う業界

ステアリング製品の中でも、商用車に搭載される製品の営業を担当しています。人命に関わり安全を期すという自動車製品の性質上、受注が決まってから採用までの製品評価プロセスが長期間に及ぶことは珍しくありません。他業界で営業職をしていた頃と比べると、その製品ライフサイクルと評価期間、採用までの期間の長さに最初は驚きました。自動車メーカーにより受注が決まった製品が、評価期間に入り、そこから3年半経ってようやく量産ラインが立ち上がったときは面食らいました。さらに、短いスパンで乗り替える一般乗用車に比べて、私が担当しているバスなどの商用車では、数十年間にわたり供給し続ける息の長い部品もあります。

また、自動車業界はひとつの製品が立ち上がると、次がまたすぐ立ち上がる、ということはなかなかありません。ひとつの案件を受注できるかどうかで工場の稼働率が大きく変わるため、受注推進活動はとても重要です。

信頼を積み上げてチャンスを得る、営業の面白さ

営業の種まきは、いわば、自分に話を持ってきたいと思われるような関係性づくり。私はどちらかというと口下手なので、新人の頃はまず足繁くお客様のもとに通いました。日頃から、些細な問い合わせにもできるだけ早く回答するなどを心掛けて、お客様が何か相談をしたいときにまず自分を思い浮かべてもらえるよう目指しました。
ある時、他社の対応に不満があるので乗り換えたいという話が舞い込み、そこからすぐサンプルを用意するなどして、スピード感を評価していただき、受注につながりました。やはり、受注の喜び、褒められるうれしさなどは営業ならではの醍醐味だと思います。

営業として得たものひとつに、論理的な説明力があります。昨今、材料費や電力代、いわゆる生産コストが値上がってきており、ここ数年はお客様との価格の交渉を通じて特にこの能力が鍛えられた感があります。
最初は、けんもほろろで交渉もできませんでしたが、しばらくして他の会社も似た話をしにきたという発言を逃さず、電力会社から発表されている指標を基に、製品1個を作るのに必要な電力と納入している製品数の関連資料を提示して、説明をしました。お客様側の調達担当者の方が私たちの窓口なので、その方が社内の稟議に回しやすい資料をいかに作り上げるかというところがポイントです。そうして生産コスト上昇についてご了承いただいた後、あの資料が便利だったので、他社との交渉にも活用させてもらったと報告をいただきました。

頼もしい仲間たちとのチームワーク

単独の営業活動では得られる情報が限られてしまいますし、営業グループでディスカッションして作り上げていったアイディアもあります。部署内や社内での情報共有は非常に大事です。

課題解決のために共に取り組んでいく仲間という部分で、営業部は家庭的ともいえるような雰囲気での一体感があり、頼もしいです。他部署との連携も強く、社内全体の雰囲気も風通しがよく良好で、人を大事にする姿勢とコンプライアンスが徹底しています。とても働きやすい環境であり、プライベートを満喫してリフレッシュしながら、営業活動に打ち込むことができています。

採⽤活動中の⽅へのアドバイス

運転免許は取得しておいた方が便利です。自動車メーカーの方がお客様なので、メインの話題やつかみのトークが自動車に関するニュースや新車についてなどが多く、興味があってこそ情報を取りにいける部分もあるので、苦にならない程度にはクルマ好きであった方が望ましいかと思います。